面白いトレンドが誕生

面白いトレンドが誕生

いよいよ収穫の季節となり、
街中色とりどりの旬の食材で溢れているLA。
食の安全が取沙汰される昨今、
食のクオリティーの向上がめざましいLAでは、
スーパーやファーマーズマーケットから
面白いトレンドが次々と誕生している。
そのキーワードは「多少値段が高くても、美味しくてカラダにいいもの」。
LAのマーケットを巡り、美味しい食と共に豊かに暮らすための
ライフスタイルの最新事情に触れてみよう。

オーガニックが当たり前になったスーパー

オーガニックが当たり前になったスーパー

ディスプレイを工夫して高級感を出すスーパーも

 アメリカのスーパーマーケットと言えば、店内に積み上げられた大量の食材を安価でまとめ買いするイメージが強かったが、最近はその光景にも変化が訪れている。お店まるごとオーガニック志向の「Whole Foods Market」に端を発して、量より質を重視し、価格にはこだわらないオーガニック系スーパーが次々と増えているのだ。カラダにいいものを取り入れることに敏感なLAの人々は、産地、認証マーク、成分を吟味して商品を購入する習慣を身に付け始めた。食に対する意識が高く、クオリティーや栄養価の高いものを必要なだけ購入する傾向に変わりつつある。

 さらに、「Ralphs」などの一般大型スーパーでもオーガニック食材売り場の面積は広がる一方で、オーガニックは24時間、どこでも簡単に手に入る時代になった。

食材以外の商品にも量り売りが普及

食材以外の商品にも量り売りが普及

ハーブティーは量り売りが主流

 LAのスーパーは、それぞれのライフスタイルに合わせ、好きな量だけ袋やパッケージに入れて購入できるセルフシステムが浸透している。

 ナッツ、チョコレート、ドライフルーツは以前から量り売りでの購入が一般的だったが、最近はパスタやマッシュルーム、コーヒー豆なども加わり種類がより豊富に。またコスメ売り場ではバスソルトやボディクリームなども量り売りしている。商品陳列棚のコーナーすべてに量りが設置され、オーガニック食材中心の店内ほとんどすべての商品を量り売りで購入できるシステムのスーパー「Sprouts Farmers Market」は、2002年より西海岸を中心にチェーン展開しており、アリゾナ州、カリフォルニア州、テキサス州、コロラド州、ネヴァダ州などに150店舗以上ある。

コールドプレスジュースとできたてコーヒーがアイコンに

コールドプレスジュースとできたてコーヒーがアイコンに

季節を感じるフラワーショップ

 こうしたスーパーでよく見かけるのはジュースやコーヒーのバーカウンター。店内で販売しているオーガニック野菜やフルーツを使用し、低速回転の特殊ジューサーによるコールドプレス製法で、栄養を損なわないように作ったジュースが人気である。コーヒーはオーガニック栽培によるフェアトレードの豆を地元のロースターが焙煎したものを使用していることが多く、産地や製法にこだわった飲料がスーパーマーケットの価値を上げている。 また、これらのカウンターバーは広大なスペースを必要としないことから、オフィスのロビー脇などでも、キオスク的な存在として見かけるようになり、早朝から賑わいをみせている。

ミルクの種類が豊富すぎる?セクション分けにも注目

ミルクの種類が豊富すぎる?セクション分けにも注目

 また、店内のセクション分けにも注目しよう。グレード別、産地別、生産者別に分けた卵セクションや、グルテンを含まないパスタやチップス、クッキーばかりを集めたグルテンフリーセクション、自然環境に配慮した方法で収穫された海産物のみを使ったサステイナブル缶詰セクションなどがある。最近は成分表示を明確にした、アレルギー食材対策セクションも目立つようになり、個人の体質や嗜好に合わせて商品が探しやすくなった。ちなみに商品種類が非常に豊富なのは乳製品で、ミルクに関しては、ホールミルク、ビタミン入りミルク、2%ミルク、無脂肪ミルク、ソイミルク、アーモンドミルク、ココナッツミルクなど、あげたらキリがないほど。ヨーグルトやチーズも国別、成分別、種類別に細かく分けてディスプレイされており、様々な個人のニーズに対応している。

いずれは紙レシートも⁉買い物袋廃止へ

いずれは紙レシートも⁉買い物袋廃止へ

ピクルスやジャムなど加工品も高級品と安価な製品の二極化が目立つ

 以前レジでよく聞かれた「Paper or Plastic?/紙袋にしますか?ビニール袋にしますか?」という質問も、最近は聞かれる機会が減り、むしろ「Do you need a bag?/買い物袋は必要?」と聞かれることが増えた。今まではサンタモニカやウエストハリウッドなど一部のエリアでのみ施行されていた買い物袋廃止制度だが、来年からはロサンゼルス全体で施行されることに。ターゲットやウォルマートなどの大型店では2014年1月から、小規模店舗では7月から、買い物の際には自分でリサイクルバッグを持参するか、レジで10セント払うことが義務づけられる。また、最近は紙資源の無駄使い対策のために、レシートをメールで送るというオプションを追加している店舗も出始め、ペーパーレスレシートが浸透しはじめている。この動きはさらに加速する傾向にある。


取材・文・撮影 = たかつなかやこ

スーパー&ファーマーズマーケット事情 in LA 〜その2〜へ

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2013年11月号掲載