コミッション営業にて残業免除の条件

 2014年8月初旬、コミッション制の営業を行っている従業員に対し、とても有利となる判決が下されました。

 カリフォルニア州の労働法では、営業職で最低賃金の1.5倍稼ぎ、その内半分以上がコミッションである従業員は「コミッション営業従業員」としてみなされ、雇用主は残業代を支払う必要はありません。

 今回の訴訟の原告であるタイム・ワーナー社の営業担当者は、2週間に1回給料の支払いを受け取っていましたが、コミッションの支払いは1カ月に1回の頻度でした。1カ月分の給料のうち、1回目は時給のみの支払いで、それだけでは最低賃金の1.5倍には至っていませんでした。しかし、2回目の支払いに原告である営業担当者が稼いだコミッション額が含まれていたため、1カ月単位で計算した場合、最低賃金の1.5倍になっていました。

 カリフォルニア州法では、雇用主は従業員に対し、稼いだ金額(給料)を最低でも1カ月に2回に分けて支払うことを義務付けています。ただしコミッションに関しては、一定の条件を満たして初めて稼いだとみなされる場合があり、通常の給料の支払いの頻度と異なる場合があるため、1カ月に1回、またはそれ以下の頻度で支払うことを合法としています。

 ただし、既に稼いで、支払いを受け取る権利があるコミッションを、1カ月に1回またはそれ以下の頻度で支払うことは、月2回の給料を支払う義務の違反に当たると裁判所は説明しました。したがって、残業代支払い免除の条件を満たさないため、法律違反を犯したということでタイム・ワーナー社に対し、原告の従業員に残業代を支払うよう判決を下しました。

 連邦法では、給料は月に1回であっても合法としているため、裁判所が連邦法を適用した場合は、タイム・ワーナー社の給料の支払い方法であっても「コミッション営業従業員」とみなされ、残業代支払い免除の対象者となるため、残業代を支払う義務はなかったと認めました。

 この通り、連邦法や他州の労働法では合法でも、労働法が厳しいカリフォルニア州では、法律違反とみなされる可能性があります。特に、従業員を残業免除対象にする場合は、まずは弁護士に相談することをおすすめします。


2014年09月号掲載