私は現在日本で生活しています。来春、米国市民の彼と結婚する予定で、永住権申請の手続きをどこで行うかを検討しています。日本で手続きを行う場合と、米国で行う場合との違いを教えてください。また、私の婚約者は日本で働いており、米国での収入はありません。彼は私の永住権のスポンサーになれるのでしょうか?

 米国市民との結婚を通しての永住権申請を日本で行う場合、まず米国の移民局にI-130という申請書を提出し、認可を得なければなりません。この行程に約6カ月を要します。そして、このケースが日本の米国大使館に転送され、在日の大使館にて面接を受けるまでに、さらに、約3〜6カ月を要します。ただし、面接には、配偶者となる米国市民が同席する必要はありません。

 これに対して、米国にて永住権を申請した場合、永住権を取得するまでのすべての手続きに要する期間は、約4カ月ほどです。また、永住権の手続きを行う場合には、申請後、約2〜3カ月程度で就労許可および、再入国許可を取得することができます。これによって、インタビューまでの間、就労および海外への出入国が可能になります。

 従って米国で手続きを行う方が、手続きに要する時間は短いと言えます。ただ、日本で手続きを行う場合は、米国で手続きを行うのに比べると時間はかかりますが、入国後、3週間程度で永住権を取得することができ、すぐに就労することが可能です。面接も日本で手続きを行う方が、比較的審査が易しいと言えます。

 米国市民である婚約者(配偶者)の収入に関してですが、あなたの場合、婚約者以外に「Affidavit of Support」に署名をしてくれる連帯保証人を見つければ申請が可能です。「Affidavit of Support」は、I-864と呼ばれ、これは、米国に移住してくる外国人が米国の公共の福祉に頼らなくても生活ができるように、永住権を申請するスポンサーがその生活を保証できるということを証明する書類です。あなたのように扶養家族申請の場合は、このI-864の書類を提出する必要があります。

 移民申請を外国人のために移民局に提出する人、つまりスポンサーがこの「Affidavit of Support」を記入するわけですが、スポンサーの収入が最低条件に満たない場合には連帯保証人を立てることができます。この連帯保証人になるには、申請者と血縁関係にある必要はなく、米国市民か永住権保持者であれば可能です。スポンサーは、その外国人が公共の福祉に頼った場合にその額を国に返済する義務があり、その義務はその外国人が永住権を取得して市民権を取得するまで、あるいは、40期(1年を4期間と数えるので約10年間)に渡って、ソーシャルセキュリティー・タックスを支払うこと、また、その人が永久的に米国を去るか死亡するまで続きます。

 年間の収入条件については、スポンサーになる人の収入は国が定めている貧困レベルの125%以上でなければなりません。(米国軍人として働いている人の場合、100%以上)。現在の貧困レベルの125%の額は、スポンサーが独身で、同居している子供もいない場合は、1万9662ドル(年収)、扶養家族などが1人増えるにつき、5075ドルずつ加算されます。例えば、連帯保証人が夫婦で、同居している子供が1人だとすると、3人家族なので、その3人とあなたと配偶者の2人を足して、合計5人という計算になります。その場合、スポンサーの条件に満たされる収入額は3万4887ドルとなります。なお、この条件を満たすためには所有している資産を用いることも可能です。この場合は、上記の金額により不足している額の5倍の資産があれば良しとされています。例えば、上記の場合、連帯保証人となると、3万4887ドルの年収が必要なところ、3万ドルの収入しかない場合、不足額の4887ドルの5倍にあたる2万4435ドル分の資産を連帯保証人が保有していると証明できれば、収入の条件を満たしていると見なされます。

 最終の面接時には、2人が一緒に暮らしていることの証明が必要になりますので、結婚後、早い時期に、両者名義の銀行口座、自動車保険、健康保険、リース契約、各種メンバーシップおよび、2人で暮らしている様子がわかる写真などを準備されておくと良いでしょう。


2014年11月号掲載