勤務時間外の従業員の行動範囲の制限について

 従業員の勤務時間外の行動を束縛する規則を適用している日本企業があるようですが、基本的にそのような規則は、カリフォルニア州では違法です。

 カリフォルニア州の労働基準法96(k)条では、雇用主は、従業員の業務時間外に社外で行っている合法的な行動を理由に、左遷、自宅待機、および解雇することを禁じられています。したがって、従業員に対し、副業やアルバイトを完全に禁じることは法律違反とみなされています。同様に、勤務時間外に通学することや、自主的に講習を受けることを禁じることも違法とみなされます。ただし、法律に差し障る副業やアルバイト行為を制限したり、禁じることは問題ありません。また、従業員が行える副業の業務を制限することも法律違反ではありません。例えば、副業やアルバイトが、本職を行う上で利益相反になる場合、それを禁じることは合法です。つまり従業員が、競争相手のビジネスであったり、クライアントやベンダー先で副業するような場合です。具体例を挙げると、平日は酒類を卸す業務に従事している場合、週末に卸先でバーテンダーをすることに関して、禁じることは合法となります。

 なお、副業している従業員と、そうでない従業員を同じ基準で評価することは問題ありません。また、本業において業務の質が落ちたり、欠勤や遅刻が増えたり、勤務態度が著しく悪化するなどの影響がみられる場合は、通常勤務の従業員同様に、注意を促しましょう。副業しているから、または学校などに通っているからといって、勤務態度や業務に対する評価の基準を変える必要はありません。勤務態度や業務の質に支障がある場合は、書面にて通告した記録を残し、その従業員のファイルに保管しておく必要があります。注意した結果、勤務態度の改善の見込みがない場合は、解雇してもやむを得ません。また、勤務時間外の副業や学校に通うために、雇用主が勤務スケジュールの変更を配慮することは特に必要ありません。

 合法的な副業やアルバイトを行っていることを理由に、減給、左遷、自宅待機、および解雇した場合は、不当解雇とみなされ、損害賠償を請求される可能性があります。従業員に対してどういった制限が合法であるか疑問がある場合は、弁護士にご相談することをおすすめします。


2015年4月号掲載