シック・リーブ(病気休暇)について

 7月1日より、カリフォルニア州の有給のシック・リーブの法律AB1522が執行されます。この法律により、雇用主は従業員に対し、労働30時間につき1時間の有給のシック・リーブを与える義務が生じます。

 有給のシック・リーブは、①従業員自身の病気、②病気の家族の看病、③自分または家族の医者のアポイントメント、④犯罪の被害から立ち直るための時間などに充てられます。雇用主は、年間のシック・リーブの使用を3日間(24時間)に制限することが可能です。また、7月以降に雇用される従業員の場合、カリフォルニア州内で最低30日間就労してからでないと、シック・リーブを得る権利がなく、また最低90日間以上の就労後でないと、使用する権利がありません。なお、取得したシック・リーブをその年に使用しなかった場合は、翌年に繰り越すことが義務付けられ、最高6日間(48時間)までの繰り越しを許可する必要があります。

 シック・リーブは一度にまとめて使用する必要はなく、2時間ずつ小分けにして使用できます。また、雇用主は、1回につき、最低2時間ずつと使用制限することが可能です。シック・リーブは有給休暇とは異なり、離職した際に、未使用分を金銭で還元する必要はありません。雇用主は法律の執行後、給料明細に何時間のシック・リーブが残っているか、明記する義務があります。さらに、従業員が見える場所に労働局が用意する、この法律に関する情報のポスターを掲示しなければなりません。

 人材派遣業者を通じて雇用された従業員もシック・リーブの権利があり、雇用形態により、シック・リーブは派遣先または人材派遣業者が負担することになります。なお、シック・リーブを使用したことを理由に懲戒、解雇、減給や左遷にした場合は法律上報復であり、法律違反とみなされる可能性があります。

 既にシック・リーブを採用している企業は、ポリシーが合法であるか、見直す必要性があります。例えば、シック・リーブの日数や繰り越し可能な日数が、AB1522の基準を満たしているかがポイントとなります。また、シック・リーブを現在採用していない場合は、来年の7月までに、新しい法律に基づいたポリシーを作成することが必要です。どちらの場合でも、専門の弁護士に相談することをおすすめします。


2015年6月号掲載