大自然の野外体験から学ぶ

大自然の野外体験から学ぶ

 雄大な大自然を有するアメリカでは、ごく身近にキャンプの環境がある。日常的に週末を利用して近場で2泊3日のショートトリップを楽しんだり、車で家族や友人と国立公園内のキャンプサイトで長期のキャンプ体験もアメリカらしい。ここでは同じキャンプサイトに滞在し、キャンプそのものを楽しむのがアメリカ流。「1週間以上も同じ所に滞在して何をするのだろう?」と疑問に思う人もいるかもしれないが、その場所を拠点に周辺のアクティビティーを楽しんだり、キャンプサイトでハンモックで読書をしたり、寝そべったり、それぞれの空間で思い思いの時間を過ごすのだ。

 そもそも、人類の歴史を振り返ると、我々の祖先のほとんどは狩猟採集生活を送っていたのだ。近代化され定住民族の割合が多くなってしまったが、現代のキャンプが生まれた背景は、人類の野外生活が元となっている。現代社会において、都市化が進み、自然とは切り離された世界に住む人も多いため、自然に触れることは非日常の世界となってしまっているが、大人も子供も自然と向き合い、時として都会の喧騒から離れて過ごす時間は貴重だ。

 「キャンプを知ることは、アメリカを知ること!」これは、キャンプ場で出会ったアメリカ人が言ったひと言。さぁ、アメリカの大自然と触れ合いにキャンプに出かけよう!

手付かずの大自然の麓。癒しを求めてヨセミテの滝で森林浴

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 ヨセミテ国立公園内には、13カ所のキャンプ場がある。そのなかでもビレッジ内の中心にあるアッパーパイン、ローワーパイン、ノースパインは大人気。この3サイトは、3カ月前でも予約がほとんど取れないので、宿泊する場合は、予定を早めに立てて予約しておこう。お互いビレッジ内の近い場所にあり、アクセスの良い所に、マーケット、ランドリー、シャワーなどがあり、キャンプグッズも取り扱っているので、手ぶらで来ても一式揃えることができる。また、キャンプ場敷地内には、プールも完備してある。

 ハウスキーピング・キャンプ場には、 テントの中にベッドが設置されたテントキャビンもある。この設備のある国立公園は珍しい。

世界遺産で自然の神秘を体感。野生動物たちと親しむ

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 グランドキャニオン国立公園の中心、ビレッジ内に位置するキャンプ場。サイト数は約300で、インターネットで好きなサイトを予約できる。キャンプサイトのサイズは、グランドサークル内のキャンプ場のなかでは最大級。2人用テント10張ぐらいは設置可能。各サイトから近場の範囲内に最低1つはトイレがある。キャンプサイトから歩いて行ける範囲にランドリーとキレイなシャワールームがあり、コインシャワーは2ドルで8分使用可。ドライヤーも完備されている。また、国立公園内にスーパーがあり、 食料や土産品の他、キャンプグッズやアウトドアグッズも販売されているので、手ぶらで出かけても安心。

 朝方、エルクの群れが朝食を探しにキャンプ場に現れることもあるが、主な食料は木の芽なので心配ない。

グランドキャニオン国立公園マーサー・キャンプ場

グランドキャニオン国立公園マーサー・キャンプ場

◆サイトの種類:テントサイト、RVサイト
◆キャンプ場の設備: シャワー(有料)、ランドリー、ダンプステーション、スーパー、銀行
◆サイトの設備:テーブル、ファイヤーピット
◆URL:www.recreation.gov
◆料金:18ドル(1サイトにつき車2台、6人、3テントまで)


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文 = 芦刈いづみ
写真 = Tak S. Itomi

2015年7月号掲載