大きな窓から明るい光が降り注ぐ店内

大きな窓から明るい光が降り注ぐ店内

 最近アメリカで何かと話題のキューバ。近い将来、アメリカ国民も、旅行で気軽にキューバに行ける日がやってくるだろう。

 訪れたのはメルローズ沿いパラマウント・ピクチャーズの近くにある「シオマラ・オン・メルローズ」。ここは、キューバ料理の伝統を残しながら、ロサンゼルスで馴染みのあるメキシカンやアジア料理をミックスしたモダンキューバン・レストラン。

 店内は、1階にバーカウンターとテーブル、吹き抜けの2階席もある。大きな窓から差し込む陽光が、ヤシの皮で編まれた椅子を明るく照らす。その雰囲気はハバナの街角のレストランとよく似ている。常連客も多く、バーカウンターでバーテンダーと会話しながらドリンクを楽しんで帰る人や、一人で立ち寄ってディナーを食べながら、スタッフと談笑している人も。

モヒート好きも唸る!フレッシュシュガーケーンを使った清涼感のあるモヒート

モヒート好きも唸る!フレッシュシュガーケーンを使った清涼感のあるモヒート

 やはり、まずはハバナ生まれのモヒートを頼みたい。モヒートは、キューバ発祥のラムベースのカクテルで、暑いキューバらしく、ライムや砂糖、そしてミントが特徴の爽やかなカクテルだ。斜めにカットされたお洒落なデザイングラスに注がれた、薄緑色のモヒートは、見慣れた他のモヒートとは違って、ひと口飲んでみると、適度な甘みとミントの清涼感が絶妙でグイグイいけてしまう。濁りの元は絞りたてのフレッシュシュガーケーンジュース。砂糖より濃厚でコクがあり、色も透明ではなく薄緑色になる。これはクセになるっ!「Best Mojito Ever!!」。

 一品目のサラダは、Nuevo Cubano(13・50ドル)をチョイス。ヘアルームトマトのピューレ、アボカド、ヤシの芽、クレソンのサラダで、レモンとオレガノビネガーでさっぱりと味付けされている。アボカド以外は、かなり珍しい食材ばかりを集めたという印象。ヤシの芽は、梨のようにシャリシャリした食感が新鮮。

ロブスターの風味が口いっぱいに広がるタマル

ロブスターの風味が口いっぱいに広がるタマル

 そしてアペタイザーには、Cuban-Style Tamal (16ドル)をオーダー。タマルと言えば、トウモロコシの粉を練り、肉や野菜と一緒にトウモロコシの葉で蒸したメキシカンの定番料理。一般的なタマルは、リーズナブルでお腹がいっぱいになる庶民の味方だが、このお店のタマルは、そういったものとは一線を画している。蒸したトウモロコシの皮は綺麗にデコレートされ、その中に上品に包まれた高級タマル。トッピングにはシュリンプとマッシュルームが添えられる。まずサーブされて、その芳醇な香りが食欲を誘う。これは…ロブスターだ。そう、ロブスターエキスがタマルにもソースにもふんだんに使われていて、リッチな香りとコクを生み出している。

サーブされた時に驚く!目で見ても楽しめる料理

 サーブされた時に驚く!目で見ても楽しめる料理

 メイン1品目は、Pork Hash (26ドル)。細かくカットされたポークとオニオン、パプリカなどをカップに入れて焼いた料理で、その上からポブラノペッパーのピクルスとオニオンがトッピングされている。ソースは、ブラックビーンズのブイヨン。肉と野菜をソースにたっぷり浸し、トッピングのポブラノペッパーを少し加えると、ピリッと辛く、さらにシャキッとした食感が違った味わいを醸し出す。

必ずオーダーしたい!キューバの定番メニューを集めたプレート

必ずオーダーしたい!キューバの定番メニューを集めたプレート

 そして、メイン2品目は、Grilled Swordfish(32ドル)。定番であるブラックビーンズ&ライス、 サルサがトッピングされたグリルドソードフィッシュ、そして熟したプランテンの素揚げのプレート。これは、典型的なキューバ料理。ブラックビーンズ&ライスは、キューバではお決まりのサイドディッシュである。肉やシーフードのメインと並んでサーブされるのが一般的。少しスパイスが利いていて、ほのかに甘いブラックビーンズが、カレーのようでライスにピッタリ。メインのソードフィッシュは、カリブ海沿岸でよく捕れる魚で、キューバでは、とてもポピュラー。爽やかなフレッシュサルサがカリビアンを演出してくれる。付け合せのプランテンの素揚げは、カリブ諸国を代表する食材でもある。プランテンはバナナの一種で、栄養はバナナを上回り、調理用バナナとも呼ばれている。

 キューバ料理は、一般的に塩味で薄味。ブラックビーンズ&ライスも、カレーのようでもあり、日本の煮物のようでもあり、日本人には、なぜか懐かしい味がする。「キューバ料理が食べたい⁉渡航解禁になるまで待てない!」と思っている皆さん。今回ご紹介したキューバン・レストランで本場の雰囲気を存分に味わってみませんか。

Xiomara on Melrose

Xiomara on Melrose

住所: 6101 Melrose Ave., Los Angeles, CA 90038
Tel: 323-461-0601
時間: ランチ:11:30am〜3:00pm(月〜金)
    ディナー: 5:00pm〜10:00pm(月〜木)
           5:00pm〜11:00pm(金、土)
Web: http://xiomararestaurant.com/


取材・文=芦刈いづみ/撮影 = Tak S. Itomi

2015年8月号掲載