自然の甘みで心にゆとりを

自然の甘みで心にゆとりを

(左)トウモロコシに梅肉?と思うかもしれませんが、意外な美味しさです。

(右)みずみずしい青梅。収穫したらすぐに梅ジュースを作ります。


 晩夏の9月。気持ちの拡がった夏を引き締めるかのように、日本では台風が訪れる季節になります。アメリカでは新学期を迎え気分も新たになりますが、長かった夏休みからの転換がうまくできず、慌ただしい時期となる人が多いようです。この季節は自然の甘さをたっぷり含んだ食事を作り、気持ちにゆとりを持たせましょう。

 特にこの時期の自然の甘さを含んだ食物の代表にはトウモロコシがあります。収穫したばかりのトウモロコシは甘さたっぷりで格別の美味しさ。さっと茹でて梅肉を付けて食べるのが私は大好きです。このシンプルな食べ方はどんなグルメ料理にも勝るとも劣らないと思いますので、ぜひ試してみてください。もちろんお料理にトウモロコシを入れても最適です。夏は汗をかいて体の中から水分と共にミネラルを失いますので、その補給に海藻類がおすすめです。海藻料理などにトウモロコシを入れてお楽しみください。トウモロコシはスープにしても美味しいので、牛乳やクリームを使わないチャウダーなどはいかがでしょう。

膵臓、脾臓をリラックス

膵臓、脾臓をリラックス

(左)お月見は秋の収穫祭と結びついて、秋の実りに感謝する意味があるそうです。

(右)甘酸っぱい梅ジュースは冷たくても温かくても最高に美味しく、後味はさっぱりしています。


 冷たい飲み物やスパイス類の刺激物、またカフェイン飲料を摂り過ぎている方は、膵臓や脾臓がこの時期固くなってしまう傾向が多く、秋から冬にかけて排毒が始まって風邪の症状が起こりやすくなります。それを防ぐには、膵臓や脾臓をリラックスさせて、胃の働きをサポートしましょう。

 我が家では、青梅を収穫する5〜6月に玄米米飴を使って自然な甘さの梅ジュースを作ります。このジュースには酵素がたくさん含まれ、夏から晩夏の頃には美味しく仕上がっています。この時期、暑い日には梅ジュース約大さじ1杯を炭酸のソーダーか、スプリングウォーターで割って飲みますが、冷え性の人にはお湯割りがおすすめです。

 日本の9月で懐かしいのは十五夜のお月見。豊作を祈願し、お団子、ススキ、里芋やさつまいもなどの芋類を供えます。お月見の団子は満月を象徴し、月の神の依り代とされる稲穂は収穫前のため、稲穂に見立てたススキをお供えするようになったと言われています。さつまいもはトウモロコシ同様、晩夏には欠かせない季節の野菜の1つとしてお月見にも使われてきたようです。

 今年の十五夜のお月見は9月8日。ゆっくりと満月を眺め、心のゆとりという健康の種を蒔いて中秋の名月を楽しんでください。

マクロビ・レシピ

トウモロコシの甘みで身も心もゆったりさせましょう

レシピ1:あらめとトウモロコシ

レシピ1:あらめとトウモロコシ
Photo by Sanae Suzuki / Seed Kitchen

夏は、身体の中のミネラルも発汗と同時に排出されてしまいます。晩夏は海藻でミネラル補給をしましょう。このあらめとトウモロコシの組み合わせは驚く美味しさですよ。


材料(2人分)

あらめ
1/4カップ
浄水(浸す用)
1/4〜1/2カップ
レモン果汁
1/2個分
タマネギ(薄半月切り)
1/4カップ
ニンジン(千切り)
1/4カップ
フレッシュ・トウモロコシの粒
1/2カップ
醤油
 大さじ1/2〜1
ネギ(細切り)
大さじ1〜2

作り方

  1. ボウルにあらめを入れて、浄水でさっと洗い、浸す用の水に5分ほど浸す。
  2. 鍋にタマネギを入れ、ひたひたになるくらいの浄水で中強火でゆっくり煮る。沸騰したら弱火にする。
  3. 人参をタマネギの上に乗せ、同じように中強火でゆっくり煮る。沸騰したら弱火にする。水が足りな時は浄水を足す。
  4. あらめをニンジンの上に中強火でゆっくり水煮 (この時はひたひたになるまであらめの浸し水を加える)、沸騰したら蓋をして弱火でさらに20分ほどゆっくり煮る。
  5. 削ぎ取ったトウモロコシをあらめの上に乗せて、弱火で5分ほど煮る。
  6. 鍋肌から醤油をまわし入れて、蓋をして火を止める。5分ほどしたらお皿に盛り、薬味のネギを乗せる。

ポイント
あらめはミネラル豊富な海藻で、カルシウムや鉄分、そして食物繊維が多く含まれています。トウモロコシは炭水化物野菜ですが、胚芽の部分に脂質、ビタミン、ミネラルをバランス良く含む栄養豊かな野菜。特にトウモロコシには、脂肪酸の1つであるリノール酸がたっぷり含れています。これは必須脂肪酸で、体の健康を維持するために大変重要な成分です。

レシピ2:トウモロコシ・チャウダー

レシピ2:トウモロコシ・チャウダー
Photo by Sanae Suzuki / Seed Kitchen

牛乳やクリームなどの乳製品を使わなくても美味しいチャウダーが簡単に作れます。トウモロコシの自然な甘みに白味噌でコクを加えればスープの深い味わいが楽しめます。


材料(2人分)

タマネギ(ダイス切り)
1/2個分
セロリ
1本
海塩
1つまみ
昆布出汁
2カップ
生トウモロコシの粒
2本分
ジャガイモ(ダイス切り)
1/2個分
白味噌
小さじ1
バジルの葉
適量

作り方

  1. スープ鍋にタマネギ、セロリ、海塩を入れ、1/4カップの昆布出汁を加えて強火で数分炒める。
  2. トウモロコシ、ジャガイモと残りの昆布出汁を加えて、沸騰したら弱火にし、蓋をして15分煮る。
  3. 白味噌を足してよく混ぜ、5分ほど煮る。
  4. これらの半量分をブレンダーにかけて撹拌し、ピューレ状にする
  5. ④をスープ鍋に戻し、よく混ぜて再び2〜3分ほど煮込んで火を止める。
  6. スープをボウルに移し、バジルの葉を飾る。。

ポイント
トウモロコシには、ビタミンB1、発育に効果があるビタミンB2、そして〝若返りのビタミン〟と呼ばれるビタミンEなどが含まれます。ビタミンEはビタミンの中で最も強い抗酸化作用を持ち、血行を良くし、冷え性、肩凝り、更年期障害の緩和にも役立ちます。また、食物繊維が多く含まれているので、便秘の改善や大腸がんの予防、美容にも最適です。

マクロビオティック・カウンセラー Sanae Suzuki

Sanae Suzuki■レストラン『Seed Kitchen』オーナー。スタジオ『mugen』主宰。ガンや交通事故からマクロビオティックで回復し、食事による自然治療法を提唱する。マクロビのレシピとエッセイの著書『Love, Sanae』を英語出版。現在日本語版を執筆中
Seed Kitchen
住所: 1604 Pacific Ave., Venice
Tel: 310-396-1604
時間: 10:00am〜9:00pm
Web: www.seedkitchen.com


スタジオ mugen
Tel: 310-450-6383
時間: 10:00am〜5:00pm(火・水・木)
Web: www.seedkitchen.com


2014年9月号掲載