カリフォルニア州の男女平等給与法の改正

 先月、カリフォルニア州の男女平等給与に関する法律が改正されました。カリフォルニア州の労働法1197.5条に基づき、同じ会社内で同じ業務と責任があるポジションについている従業員に対し、男女の間で給与が異なることは既に法律違反と定められています。今回の改正では、1197.5条において「同じ会社内で」という一文が削除されました。一部内容の変更に加え、今後は男女間の給与の差が生じる場合は、給与の差に合法的な理由があることを雇用主が証明する義務が発生します(今までは、男女間の給与差に関して、従業員が差別を主張している場合、性別が主な理由であることの証明をする義務がありました)。

 従って、この改正により、雇用主は同等のスキル、努力、責任を必要とする業務を同じ環境で行っている場合は、男女共に同額を支払うことが義務付けられ、同じ給与を支払わない場合は、雇用主は男女の給与差を以下の4つの点で証明する義務があります。

❶先任権

❷メリット制

❸給与は生産の品質および量に比例すること

❹差は性別ではなく、学歴、トレーニングや経験等の正当な理由に基づくものであること

 行っている仕事は「全く同じ」である必要はなく、概ね似通っていれば問題ないということです。なお、従業員同士が給与の金額を開示することは法律で認められていますが、雇用側が他の従業員の給与を開示する義務は、プライバシーの侵害になるためありません。

 また従業員側が、同じ業務を行っているにも関わらず、性別が主な理由で給与が低いと判断した場合は、男女平等給与法に違反したとして、雇用主に不服を申し立てることが可能です。訴訟になった場合は、給与の差額、同額の罰金、利子、および自身の弁護士費用を会社に請求することができます。

 この法律に基づき、雇用主に権利を主張し、不服を申し立てたことに対して、雇用主は従業員に報復することを一切禁じられているので、男女間の給与差別をなくすか、この機会に見直しが必要です。

 社内で業務が同僚と同じ内容にも関わらず、男女間で給与に差があると判明した場合は、弁護士に相談することをおすすめします。


2015年11月号掲載