スープ類で消化を促進

スープ類で消化を促進

(右上)慌ただしい時期こそ、家庭料理で体調を整えたいですね

(右下)スープ・汁物は、1日1〜2杯を目安にしましょう

(左上)薬味としてネギを添えれば、お料理の見た目や味も美味しく引き立ちます

(左下)日本人の朝食に欠かせない、お味噌汁。野菜など具をたくさん入れたら栄養満点!!


 近年の地球温暖化によって世界中に気候変動が顕著に現れています。そのため、今夏のLAでは、熱帯低気圧が影響して4月下旬頃から例年にない蒸し暑い毎日が続きましたね。その後、秋らしい季節をスキップして急激に冷え込みましたが、皆さん風邪などひいていませんか?

 さて、初冬を迎え、ホリデーシーズンの到来と共に年末行事に追われ外食が多くなり、食生活のバランスが崩れがちになっていませんか?こんな時期は少しでもお家で食卓を囲み、シンプルでピュアな家庭料理を食べるように心がけましょう。

 この時期、特にオススメなのはスープや汁物。スープ・汁物は、食品の独立したカテゴリーではなく料理法として、昔から病気の人に良いとされてきました。水をふんだんに使って食材を調理することは消化を促し、風邪をひきにくくなると言われています。また、食事の最初にスープ類を摂取することで消化器が機能しやすくなるため、毎朝の朝食に海藻と野菜の入った軽い味付けの味噌汁(スープ類)を毎日飲むことは、身体にとって重要な役割を果たすことになります。

 スープ類の具材としては、穀物、麺類、その他の穀物製品、野菜、豆、豆製品、海藻などが最適です。たまに魚介類を入れても構いません。味は味噌、醤油、たまり、自然塩、梅干などを使ってお好みの味付けで調整してください。最後のひと手間にねぎ、パセリ、海苔、その他海藻類など色々な薬味を添えることで、見た目や味も一層良くなります。

 味噌汁や料理に用いられる発酵食品である天然の味噌は酵素を含み、食後の消化を助ける作用があります。血液の質を強化し、複合炭水化物、必須油分、たんぱく質、ビタミン、ミネラルを絶妙なバランスで供給してくれます。

 また、最高の味噌と称されるものは、化学的に処理された材料を一切使わずに人工的に醸造していないもので、丸大豆から作られ2〜3年(2夏〜3夏)、またはそれ以上の期間、自然に熟成、発酵したものだと言われています。味噌の種類のなかでも麦味噌は常用に適しており、次に玄米味噌、豆味噌(八丁味噌)の順となります。

 さて、今月のレシピは野菜をクリーム状にしたポタージュスープ。寒さが増すこの時期の昼食や夕食に最適です。ホリデーシーズンはスープ・汁物を飲んで消化の促進を助け病気を未然に防ぎましょう。

マクロビ・レシピ

スープと青菜をたくさんとりましょう

レシピ1:ブロッコリーのポータジュ

レシピ1:ブロッコリーのポータジュ
Photo by Sanae Suzuki / Seed Kitchen

レモンの約2倍のビタミンCを含み、寒い季節の風邪予防にはうってつけのブロッコリーは、冬から初春が旬。甘味を楽しめるスープ。


材料(4人分)

ブロッコリー(3~4cmに切ったもの)
6カップ
タマネギ(みじん切り)
1カップ
水 or 昆布出汁 or 昆布椎茸出汁
5〜6カップ
白味噌
大さじ1〜2
ブロッコリーの花(ガーニッシュ用)
12〜15個

作り方

  1. 鍋にタマネギを入れて、水または出汁を2カップ、塩2つまみを入れる。蓋をして沸騰させる。弱火で約20分煮て、ブロッコリーを入れてタマネギとブロッコリーが柔らかくなるまで煮る。
  2. ①を裏ごしする、またはフードミルにかけて鍋に戻す。
  3. 水または出汁を約3カップ、好みの濃さまで加える。沸騰させ、蓋をして弱火で5分煮る。
  4. 白味噌で味付けをして、さらに10分弱火で煮る。
  5. 器に盛り、ガー二ッシュ用のブロッコリーを飾って、冷めないうちにサーブする。

ポタージュ(ピューレスープ)に合う野菜として、ニンジン・かぶ・かぼちゃ・長芋・カリフラワーを代用しても美味しく作れます。ブロッコリーは栄養バランスのすぐれた野菜で、生のブロッコリーにビタミンCは、キャベツの約3~5倍、レモンの約2倍も含まれています。他にもカロチン(ビタミンA)、ビタミンB1、B2、カリウム、リンなども豊富に含まれており、ベータカロチンを含む緑黄色野菜に分類されています。花蕾の他に、茎や葉の部分にも栄養があるので皮をむいて捨てずに食べましょう。

レシピ2:カラードグリーンとくるみソース

レシピ2:カラードグリーンとくるみソース
Photo by Sanae Suzuki / Seed Kitchen

栄養価が高く、豊富なビタミン群による、抗酸化作用や、がん予防にも効果的と言われる、カリフォルニアのミネラルいっぱいの青菜。


材料(4人分)

カラードグリーン(その他の青菜野菜)
300g(4~5枚)
レッドラディッシュ
4〜5個
くるみ(炒ったもの)
15g(1/2カップ)
醤油
大さじ2
水・昆布出汁
1カップ

作り方

  1. 鍋にお湯を沸かす。カラードグリーンとレッドラディッシュを(変色しないように)さっと茹でる。竹かステンレスのざるに広げ、水切りをして冷ます。余分な水気を絞り、3~4cmに切る。
  2. すり鉢に炒ったくるみを入れ、すりこぎでする。醤油と水・昆布出汁で味を調えてソースを作る。
  3. カラードグリーンとレッドラディッシュを皿に盛って、最後にソースをやさしくかける。

仕上げにレモン汁、みかんの汁、柚子汁を加えても美味しいです。醤油の代わりに味噌(少量の水・出汁で溶く)を使ったり青菜に他の野菜(根菜等)を茹でて混ぜても良いでしょう。くるみは、たんぱく質、カロチン(ビタミンA)、ビタミンB1、B2、ビタミンEなどのビタミンが豊富に含まれます。常食すると腎臓の機能を高め、肌を美しくするなど様々な健康美容効果があります。ただくるみは高エネルギー食品で、100gで673kcalがあるため、一度にたくさん食べると太る原因になります。

マクロビオティック・カウンセラー Sanae Suzuki

Sanae Suzuki■レストラン『Seed Kitchen』オーナー。スタジオ『mugen』主宰。ガンや交通事故からマクロビオティックで回復し、食事による自然治療法を提唱する。マクロビのレシピとエッセイの著書『Love, Sanae』を英語出版。現在日本語版を執筆中
Seed Kitchen
住所: 1604 Pacific Ave., Venice
Tel: 310-396-1604
時間: 10:00am〜9:00pm
Web: www.seedkitchen.com


スタジオ mugen
Tel: 310-450-6383
時間: 10:00am〜5:00pm(火・水・木)
Web: www.seedkitchen.com


2015年12月号掲載