僕は、ある日系の会社にスポンサーになってもらい、永住権を申請しています。年内に結婚する予定になっていますが、彼女は、現在Fー1ビザ(学生ビザ)で米国滞在中です。結婚後は米国で一緒に暮らしたいのですが、彼女も配偶者として永住権を取得することは可能でしょうか?

 あなたが永住権を取得するまでに入籍を済ませておけば、彼女も同時に永住権を取得することができます。あなたが永住権を取得した後に、結婚した場合は、彼女が永住権を取得するまでに2年以上を要します。その上、約半年間、あなたと結婚しているからという理由で米国に滞在することはできず、現在のF—1ビザを継続しなければならない等、不便な状況になる可能性もあります。

 あなたが永住権を取得する以前に入籍を済ませた場合、彼女を永住権取得の手続きに加えるのは、あなたの永住権の申請がどの段階にあるかによって、その方法が異なります。

 雇用を通して永住権を申請する場合は、第1段階として規定の給料の設定、第2段階として人材募集広告、第3段階としてLabor Certificationの取得、第4段階としてI—140の審査、そして、最後に第5段階としてI—485(あるいはConsular Processingを通して)に分けられます。場合によっては(申請者が、修士号を取得していたり、学士号に加えて5年以上の職務経験があるような場合等)、上記の第4段階と第5段階が並行して進むこともあります。ただし、第4段階のI—140の申請が認可を受けない限り、第5段階のI—485による申請が認可されることはありません。

 もし、あなたのケースが第5段階のI—485による申請を開始していない場合は、彼女との入籍後、一緒にI—485の申請を行うことが最善だと考えます。彼女のI—485の申請が開始された時点で米国での滞在資格は確保されるので、F—1ビザが切れても問題ありません。言い換えるならば、語学学校に通う必要がなくなるということです。

 また、I—485に加えて、2人ともがI—765(就労許可の申請)とI—131(一時渡航許可)の申請を行えば、彼女も申請から約3カ月程度で就労許可および、一時渡航許可を取得することができます。

 米国での就労(この場合、彼女はどこで働いても構わないことになります)および、一時的に米国を離れ、たとえF—1ビザが切れた後であっても、また戻って来ることが可能になります。この際、気を付けていただきたいのは、彼女がI—485の申請を行うまでF—1ビザを維持しなければならないということです。F—1ステータスを維持するには、仮にF—1ビザが切れた場合であっても、有効なI—20(在学許可書)を保持することによって確保することができます。ただし、F—1ビザが切れた後は、一時渡航許可を取得するまで海外への渡航はできません。

 もしあなたのケースが第5段階のI—485による申請を既に開始してしまっている場合は、あなたが永住権を取得するまで待ち、その後に彼女の申請を行うことになります。この場合、彼女の申請を開始して約6カ月〜9カ月で永住権を取得することが可能です。申請を開始した後は、永住権を取得するまでの間、就労許可や再入国許可を先に取得し、就労および、渡航を行うことができます。

 もし彼女がステータスを維持できないなど、何らかの理由によってあなたの永住権が取得できるまでに米国内で待つことができず日本で待つ場合は、あなたが永住権を取得した後、日本の米国大使館で永住権の手続き(Consular Processing)を行うことも可能です。この場合もあなたが永住権を取得する以前に入籍を済ませておくことが重要なポイントです。

 日本の米国大使館で彼女の面接が行われ、そこで最終的に認可を受けると、米国に1回限り入国可能な半年間有効のビザ(Immigrant Visa)が発行されます。そして、米国に入国の際、スタンプがパスポートに押され、この時点で彼女は法的に永住権を取得したことになります。グリーンカードはその後、1カ月程度で入国の際に届け出た住所に郵送されます。


2016年1月号掲載