マクロビオティックの原理 「陰陽調和」とは

マクロビオティックの原理 「陰陽調和」とは

(右上)マクロビにおいて陰陽について学ぶことは必要不可欠です

(右下)段々と春らしくなってきました。自然と調和をとりながら心身共に健康な暮らしを実現していきましょう

(左上)食材にもそれぞれ陰陽が。バランスの取れた献立にしたいですね

(左下)世界のあらゆるものは「昼と夜」のように陰と陽で成り立っています



 マクロビオティックでは、すべての物に「陰」と「陽」がある、という考え方があります。陰陽と聞くと、とても難しく捉えてしまいがちですが、私自身学んでみて初めて陰陽がバランスを取る重要な意味を持つことを知りました。

 陰陽の原理は昔から老子や孔子、仏陀、モーゼ、イエス、モハメッドなどの偉大な先人たちによって説かれてきました。このシンプルな原理を理解し、その基本的な法則に従って生きることは、健康と長寿への最も効果的な方法だと学びました。私たちの生きている環境・食べ物・そして宇宙に存在するすべてのものは、絶えず生まれては変化し、移り変わっていますが、果たして現代に暮らす私たちは、日々の変化を肌で感じることができているのでしょうか?

 現代社会において、人々は日々の生活に翻弄され、ただ時間だけが過ぎていってしまっているのではないでしょうか?今日という日は二度と来ないのです。絶え間なく変化し続ける広大な宇宙の活動を私たちは毎日体感しています。昼から夜へ、活動から休息へ、若者から老人へ、生から死へ、そして死から再生へと。私たちの人生と自然環境を支配する諸変化を理解し、この変化において、対立すると同時に相補的な2つの傾向(陰陽)の関係を認識することは、身体や心に調和をもたらすための大きな助けとなっています。陰陽の原理は、反対の力がお互いを補い、統合がなされる〝無双原理〟としても知られ、宇宙の秩序とも言われています。

 マクロビオティックの原理とも言える陰陽の「陰性」とは拡散していく遠心的なエネルギーと膨張を緩める力を表し、「陽性」とは収縮していく求心的なエネルギーと収縮力、諦める力を表しています。これが宇宙に存在する基本原理であり、陰陽の相互作用によって、食物・人間の身体・星・惑星などの万物が生み出されているのです。森羅万象すべてのものは、相対的であり、相反するものによって補われ、より完全なものになっていくのです。昼は夜があることによって存在し、男性は女性、火は水、活動は休息、時間は空間、動物は植物によって生かされ、プラスとマイナス、表と裏など陰陽は身近なものとして存在しています。

 また、マクロビ料理では陰陽のエネルギー理論を活用して、自然と調和の取れた毎日の食事が、心と身体のバランスを作り出しています。

マクロビ・レシピ

簡単で栄養満点!行楽にもぴったりなメニュー

レシピ1:レンズ豆とクスクスサラダ

レシピ1:レンズ豆とクスクスサラダ
Photo by Sanae Suzuki / Seed Kitchen

簡単で美味しくて栄養満点の豆と穀物のサラダは、春先にぴったりの逸品。


材料(4人分)

フレンチレンズ豆
1/2カップ
水(レンズ豆用)
1・1/2カップ
昆布 (2cm x 2cm)
1枚
タマネギ(みじん切り)
1/4個
醤油
小さじ1〜2
新ニンジン
3本
スナップエンドウ
2カップ
全粒クスクス
1カップ
水(ニンジン、エンドウ、クスクス用)
1・1/2カップ
オリーブオイル
大さじ2
レモン汁
大さじ1
自然海塩
ひとつまみ

作り方

  1. レンズ豆を洗って、鍋に水、昆布、タマネギを入れて中強火で沸騰させ、弱火で蓋をして40分煮る。
  2. ①に醤油を入れて、混ぜて蓋をして2分置く。
  3. 鍋に水を入れ、沸騰したら新ニンジンとスナップエンドウをそれぞれ45秒ずつ茹でてザルに取る。
  4. ③の茹で湯を沸騰させ、クスクスと塩を入れて火を止め、蓋をして10分放置する。
  5. 濡らしたしゃもじで天地返しをして、オリーブオイル、レモン汁を混ぜ新ニンジンとスナップエンドウを加えてサーブする。

クスクスは、硬質小麦であるデュラム小麦(乾燥パスタの原料)を粉にし、水分を含ませ、それを粒状にしてから蒸して乾燥させたもので、北アフリカ、中東を始め、フランスやイタリアなどヨーロッパ地方で広く親しまれている食材。通常のパスタのように茹でる必要はなく、熱湯を加えるだけで短時間で戻ります。好みによってオリーブオイル、柑橘汁、ニンニクなどで風味をつけると美味しいです。 マクロビオティック料理では、食物繊維が多く、ヘルシーな全粒クスクスを使用します。

レシピ2:フレンチトースト

レシピ2:フレンチトースト
Photo by Sanae Suzuki / Seed Kitchen

お豆腐を使ったフレンチトースト。レモン、メイプルシロップが春の臓器を癒します。


材料(2〜4人分)

天然酵母パン(※酸味のあるタイプ)
厚さ2.5cmを4切
木綿豆腐
175g
豆乳(またはアーモンドミルク)
1・1/2カップ
紅花油(浸し液用)
大さじ4
米飴
大さじ4
シナモンパウダー
小さじ1/2
自然海塩
ひとつまみ
紅花油(フライパン用)
大さじ1〜2
ブルーベリー
適量
レモンジュース
適量
メイプルシロップ
適量

作り方

  1. 豆腐、米飴、豆乳をミキサーにかけ、なめらかにする。
  2. ①に紅花油、シナモン、自然海塩を加え、さらに1分撹拌する。
  3. ②を大きなボウルに移し、パンを入れ数分浸す。
  4. フライパンを中火にかけて紅花油を引き、③のパンの余分な汁気を切って入れ、両面にきれいな焦げ目がつくまで各1分程焼く。
  5. 皿に盛り、ブルーベリーとレモンジュース、メイプルシロップを混ぜたものをかける。

牛乳、卵やバターを使わずに美味しいフレンチトーストを作るには、パンを浸しすぎないようにすることが重要です。硬くなってしまったパンの方が上手く出来上がります。フルーツはお好みでイチゴ、ラズベリーなどにしても良いでしょう。

マクロビオティック・カウンセラー Sanae Suzuki

Sanae Suzuki■レストラン『Seed Kitchen』オーナー。スタジオ『mugen』主宰。ガンや交通事故からマクロビオティックで回復し、食事による自然治療法を提唱する。マクロビのレシピとエッセイの著書『Love, Sanae』を英語出版。現在日本語版を執筆中
Seed Kitchen
住所: 1604 Pacific Ave., Venice
Tel: 310-396-1604
時間: 10:00am〜9:00pm
Web: www.seedkitchen.com


スタジオ mugen
Tel: 310-450-6383
時間: 10:00am〜5:00pm(火・水・木)
Web: www.seedkitchen.com


2016年3月号掲載