私は、米国市民である夫と3年前に結婚し、永住権を申請しました。つい先日、永住権の最初の2年の条件も外れ、10年間有効の永住権を取得しましたが、将来的なことを考えて、市民権の申請を検討しています。その場合、いつから申請が可能で、どのような手続きを踏めば良いのでしょうか?

 市民権を取得するには、通常、永住権を取得してから5年経過している必要があります。その5年がくる3カ月前、従って、永住権を取得してから4年9カ月から申請が可能です。あなたの場合は、配偶者が米国市民であるため、永住権を申請してから3年で取得資格があり、同様に3年がくる3カ月前、従って永住権を取得してから2年9カ月から申請を始めることができます。また、「永住権取得」の時期は、現在保有の10年間有効の永住権ではなく、2年の条件付き永住権を取得した時となります。そうなると、あなたの場合、2年の条件解除が終わっているので、ほぼその時期に該当している(あるいは、既にきている)ことになります。ただし、市民権申請手続きの最終過程である宣誓式には、3年が経過するまで出席できません。しかし、現実的には現在のところ申請から3カ月以内に宣誓式に至ることはありません。

 また、この規定期間3年(配偶者が米国市民でない場合は5年)のうち、合計してその半分(3年の場合は18カ月)以上は米国に滞在していなければなりません。この規定期間内は米国に継続的に居住する必要があり、もし米国を長期間不在にすると市民権の取得が出来ない場合があります。

■6カ月未満の不在の場合

 米国に継続的に居住しているとみなされます。

■6カ月以上1年未満の不在の場合

 米国における継続的な居住を放棄したとみなされ、市民権の取得に影響を及ぼす可能性があります。この場合は、申請者が米国における継続的な居住を放棄していないという客観的な証拠を提出することにより、申請が認められる余地はありますが、この立証責任は申請者側にあり、最近では非常に厳しく判断される傾向にあります。

■1年以上の不在の場合

 市民権を申請する条件としての継続的な米国での居住条件を満たさないとみなされます。ただし、出国前に、N-470という申請書を移民局に提出しておくことにより、海外に居住している期間も米国に滞在しているのと同じように換算されます。これは、Preserve Residenceと呼ばれる申請方法で、米国軍隊に属していたり、米国政府機関、および米国の会社からの派遣、あるいは宗教目的による場合などがこれに当たります。ここで言う米国の会社とは、会社の50%以上が米国市民によって所有されていることを指します。このN-470を提出するには、提出前の1年間は継続して米国に滞在している必要があります。宗教目的の場合に限っては、帰国後に提出することも可能です。

 上記の条件を満たしている場合、N-400という申請書類に写真(2枚)、パスポート、グリーンカード(表裏)のコピーに申請料680ドルを添えて、申請を行うことができます。申請後、約6週間でフィンガープリントの通知が届き、ここで、過去の犯罪歴の有無などの確認がされます。

 フィンガープリントの後、約4〜6カ月で面接になります。ここでは、先述の米国滞在期間の確認がされると共に、米国の政治や歴史に関するテストを受けます。テストは、口頭と筆記のどちらかで行われ、6割以上正解すると合格です。移民局のサイトにある例題100問の中から出題されるので、米国の大統領、副大統領、カリフォルニア州の知事および、連邦上院議員2人の名前が時期によって異なるので、事前に勉強しておくと良いでしょう。

 この面接では、50歳以上で永住権を取得して20年以上になる場合、あるいは55歳以上で永住権を取得して15年以上になる場合は、通訳を同伴することもできます。さらに、65歳以上で永住権を取得して20年以上になる場合は、テストが簡素化され、例題100問のうち※印の付いている問題のみ出題されます。

 最後に、面接後約1〜2カ月で宣誓式の通知を受け取ります。指定された日時に宣誓式に出席し、帰化証明書が発行されて米国市民となります。


2016年3月号掲載