マクロビオティックと私

マクロビオティックと私

(左)〝春の臓器〟と呼ばれる肝臓は、冬に溜め込んだ毒素や老廃物の排出を手伝う働きがあります

(右)疲れが溜まっても十分な休息を取らず、食生活が乱れてはいませんか?


 私がマクロビオティックを勉強するきっかけになったのは23年前、卵巣ガンになった時です。病気になって健康がどれだけ大切なものかよくわかりました。健康を取り戻すのに時間はかかったけど、病気にならなければきっとマクロビオティックの「食い改め」は到底できなかっただろうと今となってはそう思います。

 私のところに健康カウンセリングに来る方たちは、皆病気に罹る前に身体以外に精神状態にも症状や兆候が現れています。下痢や便秘、風邪、高熱、微熱、食欲不振、疲労、不眠、体重の減量増量、胃腸障害、皮膚炎など症状は様々。人によっては、不幸な出来事や大きな転換期があったにも関わらず、心身の調整や転換をしないまま過ぎてきた人がほとんどで、PTSD、不安症、うつなど心の症状も多岐にわたります。私にも似たような経験があり、食べ過ぎるとすぐ下痢になり、風邪をひけば治るのに1週間以上かかり、最後は微熱が続いて、いつも疲弊していました。

 自分がガンになる2年程前に父親が肝臓ガンと肺ガンで亡くなって、その後、仕事を続けながら1年間に7回も日本とアメリカを行ったり来たり。家庭では可愛がっていた犬が亡くなり、前夫との別居、そして離婚など色んな出来事が立て続けに起こりました。のちにストレスと食生活の乱れが病気を作ったと言っても大げさではないと、マクロビオティックを勉強してわかりました。

春は肝臓と胆のうを助けてあげましょう

春は肝臓と胆のうを助けてあげましょう

(左)暖かくなってきたので、ハイキングに出かけるなど積極的に運動をし、健康的な生活を心がけましょう

(右)街中に色とりどりの花が溢れ、気分も明るくなる季節がやって来ましたね


 現代社会に暮らす私たちは、多忙を理由にいくら疲れていても休息を取ろうとしません。外食が多く、ファストフードやインスタント食品で簡単に済ませたり、料理は手抜きになりがち。身体に良いとされる青菜や全粒穀物、豆、海藻類を口にすることもなく、菓子パンや甘いものばかりを食べる。カフェイン飲料、コーラ・ソーダ類の過剰摂取。また、ビタミン剤で健康管理をしていると勘違いし、体調を崩せば薬や抗生物質に頼ってばかり。無気力の人が増え、活気ある生き方ができない人で溢れ返っているのです。

 私も、昔は仕事と生活に追われる毎日で、こういう人たちの生活となんら変わりありませんでした。病気になって真に健康に生きるということを学び、健康の種をまいて、今では毎日が楽しく活気に満ち溢れた日々を送っています。好きな道を突き進んでいることが自信となり、私にとって真の健康と幸せを手に入れたのだと痛感しています。

 今月は、春の臓器である肝臓と胆のうを助けるレシピをご紹介します。ぜひ、試してみてください。

マクロビ・レシピ

肝臓と胆のうを酸味のある材料で助けましょう

レシピ1:リンゴとキャベツのサラダ

レシピ1:リンゴとキャベツのサラダ
Photo by Sanae Suzuki / Seed Kitchen

酸味と甘みのあるフジリンゴとキャベツのサラダに、マイヤーレモンと梅干しでさらに酸味を加えた春のデトックスサラダはいかが。


材料(2人分)

フジリンゴ
1/4個
1カップ
海塩(リンゴ用)
少々
キャベツ(千切り)
2カップ
海塩(キャベツ用)
小さじ1〜2
ヘーゼルナッツ
適量
レモン汁
大さじ1
梅干し
1/2個

作り方

  1. リンゴを小さくひと口大に切り、塩水につけてザルにあげておく。
  2. キャベツに塩をふり、手でよく揉んで5分程置く。
  3. ②をよく絞って水気を取る。味見をして塩辛ければ、水でさっと塩気を取る。
  4. 絞ったキャベツに①とレモン汁、梅干しを混ぜる。
  5. 皿に盛り、ヘーゼルナッツを適量乗せて、春の花をポイントで飾って出来上がり。

ポイント
リンゴは青リンゴでも構いません。キャベツは昔から胃腸の働きを助ける役割として優れていると言われていますが、胸やけ、二日酔い、便秘、貧血、美肌などにも効果的です。キャベツはビタミンCが豊富で、アクが少ないので、このレシピのように生食がおすすめ。よく噛まないで食べる習慣がある人には、海塩で揉んだキャベツは特に消化も良く、15分程置いておくことによって酵素が作られるので、肉や魚料理などの付け合わせとしても最適。

レシピ2:小豆と梅干しレメディードリンク

レシピ2:小豆と梅干しレメディードリンク
Photo by Sanae Suzuki / Seed Kitchen

冬の間に十分な休息ができていないと、春の臓器と言われる肝臓、胆のうも活動が鈍るので、レメディーで不足した栄養を補いましょう。


材料(2人分)

小豆
1カップ
4カップ
昆布 (1cm x 1cm)
1枚
梅干し
2個

作り方

  1. 小豆に水を加える。
  2. ①を鍋に入れ、蓋をし、沸騰させて昆布を入れる。
  3. 弱火にし、45〜60分コトコトと煮る。
  4. 漉した煮汁をカップ2つに入れ、梅干しを1個ずつ入れて温かいうちに飲む。

ポイント
腎臓、膀胱のトラブルを緩和し、便秘にも効果があります。小豆は黒豆でも代用可。黒豆には、女性性器のトラブルを緩和する働きもあります。小豆が残った場合は、水を加えて軟らかくなるまで煮て、米飴などを加えておやつとして食べても良いでしょう。

マクロビオティック・カウンセラー Sanae Suzuki

Sanae Suzuki■レストラン『Seed Kitchen』オーナー。スタジオ『mugen』主宰。ガンや交通事故からマクロビオティックで回復し、食事による自然治療法を提唱する。マクロビのレシピとエッセイの著書『Love, Sanae』を英語出版。現在日本語版を執筆中
Seed Kitchen
住所: 1604 Pacific Ave., Venice
Tel: 310-396-1604
時間: 10:00am〜9:00pm
Web: www.seedkitchen.com


スタジオ mugen
Tel: 310-450-6383
時間: 10:00am〜5:00pm(火・水・木)
Web: www.seedkitchen.com


2016年4月号掲載