真の健康に通じる道とは?

真の健康に通じる道とは?

(左)肌の不調の原因は、ストレス、甘いものの摂り過ぎなど様々

(右)オレンジやレモン、ライムなどの柑橘類は皮にも栄養がたっぷり。よく洗って使いましょう


 マクロビオティックと出会う前の私はというと、今では想像できないでしょうが学生時代はコーラが大好きで、カフェインが含まれるコーヒーを常飲し、お酒もタバコも頻繁に口にしていました。食事も外食が多く、その上、カロリーや脂肪の多い動物性食品や栄養価の乏しい菓子類やファストフードも好んで食べていたので、太り過ぎで脚気や、貧血にもよくなっていました。それは外見にも現れるほどで髪は枝毛だらけ、皮膚は脂性で吹き出ものが目立ち、化粧をしてごまかしていたので、ファンデーションを塗れば塗るほど吹き出ものとニキビは酷くなる一方。その当時は無知で、悪循環なことばかりしていましたね。

 約25年前、ガンを発症する前に伝染性単核球症から肝炎になって3カ月も動けない状態になりました。卵巣ガンと告知された後も、甘い砂糖の入ったデザート、おやつ類をどうしても止められず、せっかく食事療法で体調が良くなっても、甘味物を食べて体調を崩したりすることを繰り返していました。

マクロビ療法と出逢って

マクロビ療法と出逢って

(左)お弁当を持ってピクニックに出かけ、青空の下でのんびりしてみてはいかが?

(右)カリフォルニアに初夏を伝える花、ジャカランダが咲き始めました


 このことが、マクロビ療法を始めるきっかけにもなったのですが、初めの1年はチャレンジそのものでした。まず甘味物を食べないようにするには、なぜそれを欲してしまうのかという心と身体のバランスを理解することを学びました。毎日の献立を作り規則正しい食生活を送るなか、甘い物が食べたくなった時に、どの食品が原因になったのか、どんなことが原因になってストレスを感じたのかなどを事細かに書いて経過観察しました。身体に及ぼす影響と密接な関係にあるのが精神(心)であるため、極力日々のストレスを軽減し、平安な日々を過ごす努力が必要だと身をもって教えられました。

 私のことをあまり知らない人は、マクロビのイメージから真面目で芯が強い人間だと思っているようですが、当時は周りの人からの影響を受けやすく、人に言われたことでよく一人で悩んだり怒ったり、くよくよしていたので芯が強かったとは到底言い難かったでしょうね。それどころか、依存心が強く小心者でもありました。誰しも短所はあるもの。食事と同様に、自分の短所をきちんと理解してからは、悩んだり、怒ったり落ち込んだりすることも少なくなりました。

 マクロビオティックライフを生きる上で、真の健康とは、身体だけでなく精神(心)の健康に通じる道なのだと言えるでしょう。

 今月のレシピは、行楽の季節にぴったりの梅きゅうり巻き寿司とオレンジ・マーマレードです。

マクロビ・レシピ

行楽の季節に最適なレシピ

レシピ1:キヌア入り梅きゅうり巻き寿司

レシピ1:キヌア入り梅きゅうり巻き寿司
Photo by Sanae Suzuki / Seed Kitchen

オーガニックの寿司米にキヌアを入れて炊き上げました。キヌアの粒が見た目にもきれいで味も玄米寿司よりさっぱりしていて、食が進みます。


材料(4〜5人分)

寿司米
1•1/2 カップ
赤キヌア
1/2 カップ
海塩
ひとつまみ
浄水
3カップ
米酢
大さじ3
海苔(半切り)
4〜5枚
梅干し
2個
きゅうり
2〜3本

作り方

  1. 寿司米とキヌアを洗って水と一緒に鍋に入れ、中強火で沸騰させてから海塩を入れ、弱火にして蓋をし20分炊く。炊けた後、鍋を火から離して、5〜10分後にボウルに移して冷ます。
  2. きゅうりを縦に細く千切りにする。梅干しは種を取って刻む。
  3. 巻きすに海苔を置いて、1〜1.5cmのりしろを残して手前から冷ました①を100gくらい載せて広げる。
  4. きゅうりと刻み梅を③に載せてぐるりと巻き、しっかりと最後のところで押す。
  5. 好みのサイズに切って出来上がり。

ポイント
寿司米とキヌアを鍋で長く炊き過ぎないように気を付ける。海苔を火で炙ると香ばしい。巻く時に寿司米とキヌアを多く入れすぎるとうまく巻けないので適量に。梅が肝臓と胆嚢を助ける効果があるため、絶妙な組み合わせと言えるでしょう。

レシピ2:オレンジ・マーマレード

レシピ2:オレンジ・マーマレード
Photo by Sanae Suzuki / Seed Kitchen

庭にあるオレンジの木が、毎年鮮やかなオレンジ色に染まる時にマーマレードを作ります。砂糖の代わりに米飴で作るのでオレンジの甘味が引き立ちます。


材料(5〜6個:8オンス瓶)

オレンジ
4カップ(4〜5個)
レモン
1個
浄水
3〜4カップ
米飴
2〜3カップ

作り方

  1. オレンジとレモンをたわしでよく洗い、皮のまま横半分に切って種を除き、細かく半月切りにする。
  2. 切ったオレンジとレモンを果汁と一緒にステンレスの鍋に入れ、浄水を入れて沸騰させる。
  3. 沸騰した②に米飴を入れて弱火でグツグツと2時間煮る。時々木べらで混ぜて底が焦げないようにする。
  4. 鍋の底が見えるようになるまで、煮詰める。
  5. 瓶をよく洗い、乾燥させておく(煮沸しておくとなお良い)。マーマレードが熱いうちに瓶詰めにする。その後、蓋をせず、自然に冷ます。空気が入らないように手早く瓶詰めにすれば、冷蔵庫で保管する必要はない。

ポイント
オレンジは皮ごと煮ると少し苦味は残りますが、ビタミンCが多く含まれます。また、皮にペクチンも含まれているため、腸内の有害物質を吸着して排泄する働きがあり、便秘の予防や改善に効果的です。パンやクラッカーに添えて食べたり、ハーブ茶に入れても美味しく楽しむことができます。

マクロビオティック・カウンセラー Sanae Suzuki

Sanae Suzuki■レストラン『Seed Kitchen』オーナー。スタジオ『mugen』主宰。ガンや交通事故からマクロビオティックで回復し、食事による自然治療法を提唱する。マクロビのレシピとエッセイの著書『Love, Sanae』を英語出版。現在日本語版を執筆中
Seed Kitchen
住所: 1604 Pacific Ave., Venice
Tel: 310-396-1604
時間: 10:00am〜9:00pm
Web: www.seedkitchen.com


スタジオ mugen
Tel: 310-450-6383
時間: 10:00am〜5:00pm(火・水・木)
Web: www.seedkitchen.com


2016年5月号掲載