転換期の訪れを知る

転換期の訪れを知る

(左)あじさいが咲く季節になりました♪

(右)梅雨は、春から夏への季節の転換期


 自然界には季節という転換期があり、春から夏への転換期として、日本では梅雨が訪れます。その自然界で生活をしている私たちの生き方、考え方にも転換期があります。

 私が大病をしたことがきっかけでマクロビオティックを学び始めてから支えになったのは、桜沢如一先生の本に記述されていた「すべては変わっていく」という言葉でした。食事療法での病気治療は思ったよりも苦しく、一時的に処方薬を飲んで症状が持ち直したりもしましたが、それ以上に副作用が酷く耐えられずに服用は止めました。毎日辛くて泣いてばかり、何度も挫折しそうになりましたが、必ず今の状態から好転して「すべては変わっていく」という言葉を自分に言い聞かせていました。

 当時、アメリカの健康保険に加入していなかったため、医者から帰国して治療することを勧められました。その数年前に父をガンで亡くし、母はそのせいで精神的にも病弱になり、その上、妹は初めての赤ちゃんを流産した直後でした。到底、私のガンを家族に伝えられる状態ではなく、ましてや看病などを頼める状況ではありませんでした。まさに、どうすべきか自分で決断する転換期に直面していたのです。

転換期に訪れた問題を受け止める

転換期に訪れた問題を受け止める

(左)そら豆は栄養価が高く、疲労回復、貧血予防、整腸の効果あり。美容にも健康にもお役立ち

(右)レモンにはビタミンCがいっぱい。ビタミンCは肝臓の働きをサポートし、解毒効果があるので、二日酔いにはレモンジュースを飲むのが効果的


 宇宙の法則では、転換期が訪れた時に自ら決断して変換できなければ、前よりも大きな転換期が再び繰り返されると言われています。普通の人間であれば、こういった状況に陥ると精神的に不安定になり、うまく変換できない人もいるでしょう。しかし、この転換期に起こった問題を真摯に受け止め対処することで、これまでの生き方や物欲などを改め、どんなに苦しくても心身ともに向上を求め変換していけるのです。それが後に生きる種として素晴らしい収穫を得ることにつながります。

 私自身、病気になった時には気づきませんでしたが、副作用が原因で薬の服用を止めたこと、健康保険に加入しておらず、施術やキモセラピーを受けられなかったこと、事情があり家族に頼れなかったというような、その時点では最悪な現実が、幸いにもマクロビオティックに通じる道だったのです。後になって自然療法で癒す方向に目が向くように、光ある道に導いてくれていたのだと理解できました。今でもマクロビオティックは知れば知るほど奥が深く、生き方そのものを学んでいるのだと日々実感しています。

 今月は、新鮮なアスパラガスをオリーブオイルとレモン汁で和えたものと、自宅の庭で収穫したレモンで作ったレモン・タルトです。

マクロビ・レシピ

転換期には贅沢な気分でお料理しましょう

レシピ1:アスパラガスの前菜サラダ

レシピ1:アスパラガスの前菜サラダ
Photo by Sanae Suzuki / Seed Kitchen

春から夏前が旬のアスパラガスと、そら豆とヘーゼルナッツの前菜にうってつけのさっぱりサラダです。


材料(2人分)

グリーンアスパラガス
1束
自然塩
適量
そら豆
200g
ヘーゼルナッツ
50g
ケッパー
20g
オリーブオイル
大さじ1
レモン汁
レモン1/2個分
黒胡椒
好みで少々

作り方

  1. アスパラガスは、根元の固いところを1〜2cm切って、真ん中から根元の固い部分の皮をむく。
  2. ①のアスパラガスを、自然塩を入れたお湯で1〜2分茹でる(茹で時間は、アスパラガスのサイズや好みの硬さによる)。
  3. そら豆をさやから出して、自然塩を入れて沸騰したお湯で2〜3分茹でる。
  4. ヘーゼルナッツを半分に切って、フライパンで中火で炒る。
  5. ②のアスパラガスと③のそら豆、④のヘーゼルナッツを皿に綺麗に盛る。
  6. ケッパー、オリーブオイルとレモン汁を混ぜて、食べる直前に⑤の上にかける。

ポイント
アスパラガスはユリ科の植物で原産は地中海東部とされ、まさに今が旬の食材です。ミネラルが豊富で、疲労回復などに効果的。穂先が開いていないものを選ぶと良いでしょう。 そら豆は、たんぱく質も多く、ビタミンB1とB2 そしてC、カリウムや鉄などを含んでいるため、便秘や貧血予防になります。ヘーゼルナッツは、心疾患、高脂血症、糖尿病などの生活習慣病の予防に役立つ栄養成分を多く含んでいます。

レシピ2:甘酒のメイヤーレモンパイ

レシピ2:甘酒のメイヤーレモンパイ
Photo by Sanae Suzuki / Seed Kitchen

レモンとオレンジを交配させた、酸味がまろやかで皮の柔らかいメイヤーレモンは私の大好物。


材料(直径20〜23cmのパイ皿分)

【パイ生地】

米粉
110g
全粒粉
75g
海塩
小さじ1/4
紅花油
大さじ5 1/2
大さじ4強

【レモンのフィリング】

甘酒、水
各125ml
メイヤーレモンのしぼり汁
375ml
米飴、メープルシロップ
各大さじ4強
バニラエッセンス
小さじ1
寒天(粉末タイプ)
4g
メイヤーレモンの皮
4〜7個分
葛粉 (粉末なら大さじ4)
40g
リンゴジュース
大さじ4強

作り方:【レモンのフィリング】

  1. フィリング用(1個分)とトッピング用(4〜6個分)のメイヤーレモン皮は、チーズおろし器で磨りおろしておく。
  2. ①と葛粉とリンゴジュース以外のフィリング材料を鍋に入れ、泡立て器で混ぜ合わせ、弱火で8分ほど常にかき回して煮詰める。
  3. 小さいボウルに葛粉とリンゴジュースを入れて混ぜ、②に加え数分かき回しながら煮たら、火からおろして粗熱をとる。
  4. 鍋の底が見えるようになるまで、煮詰める。
  5. 瓶をよく洗い、乾燥させておく(煮沸しておくとなお良い)。マーマレードが熱いうちに瓶詰めにする。その後、蓋をせず、自然に冷ます。空気が入らないように手早く瓶詰めにすれば、冷蔵庫で保管する必要はない。

作り方:【パイ生地】

  1. 米粉と全粒粉、海塩を大きなボウルに入れ、泡立て器で混ぜる。
  2. ①に紅花油を加え両手で揉み合わせ、粉と油をなじませてダマにならないようにし、次に水を加えて混ぜる。手早くこねて生地をまとめ、ラップで包んで15分程寝かせる。オープンを350°Fに熱しておく。
  3. めん棒を使って、生地をパイ皿より少し大きめに丸く伸ばす(生地の厚さは5〜6mm)。パイ皿に被せて、隙間なく押さえ、めん棒を転がして縁から余分な生地を取り除く。
  4. ③を温まったオーブンに入れ、20〜25分焼いて、オーブンから取り出して粗熱をとる。
  5. フィリングを焼きあがったパイ皮に流し込み、縁を磨りおろしたメイヤーレモンの皮で飾り、残した一切れをトッピング。冷蔵庫で固めて出来上がり。

マクロビオティック・カウンセラー Sanae Suzuki

Sanae Suzuki■レストラン『Seed Kitchen』オーナー。スタジオ『mugen』主宰。ガンや交通事故からマクロビオティックで回復し、食事による自然治療法を提唱する。マクロビのレシピとエッセイの著書『Love, Sanae』を英語出版。現在日本語版を執筆中
Seed Kitchen
住所: 1604 Pacific Ave., Venice
Tel: 310-396-1604
時間: 10:00am〜9:00pm
Web: www.seedkitchen.com


スタジオ mugen
Tel: 310-450-6383
時間: 10:00am〜5:00pm(火・水・木)
Web: www.seedkitchen.com


2016年6月号掲載