連邦労働法の残業代法改正について

 先日、連邦労働局が、公正労働基準法の残業代に関する法改正の発表を行いました。2016年12月1日より施行されるこの連邦労働新法に伴い、残業代免除が認められる最低給与が週455ドルから913ドルに引き上げられました。週913ドルの給与は、計算すると年収では4万7476ドルになり、この額以上でないと残業代免除として認められなくなります。さらには、高所得者として残業代免除が認められる最低給与が年収10万ドルから13万4004ドルに引き上げられました。そして、これらの最低給与額は、2020年1月1日から3年ごとに、さらに自動的に引き上げられる予定です。

 連邦労働新法では、残業代免除に満たない給与額である残業代免除のはずの従業員に対し、ボーナスもしくはコミッションで満たない額を支払うことができます。ただし、満たない額を支給することが許される期間は、四半期以内となっているので、その期間を過ぎてしまうと、残業代免除が認められる従業員とみなされません。

 また、1月1日から3月31日までの期間の給与額が、残業代免除額に満たない場合は、その差額を4月15日までにボーナスという形で追加で支払えば、残業代免除の従業員とみなされます。ただし、カリフォルニア州労働法では、これらに関する法律がなく不確かなため、この方法はおすすめできません。また、気を付けなければならないのは、残業代免除に満たない額を後で支払う場合、最低賃金額を満たす年収の10%以下でなければなりません。つまり、最初の3カ月で2万ドルしか支払わず、1万ドルをボーナスで支払うと10%以上になってしまうので、残業代免除とはみなされません。

 今回の連邦新法による残業代免除が認められる最低給与額(4万7476ドル)が、カリフォルニア州労働法の指定している最低給与額(年収4万1600ドル。2017年1月1日付けで、4万3680ドルに引き上げ)を上回ることを雇用者はまず理解する必要があります。

 連邦労働基準法とは違いカリフォルニア州労働法は、高所得のみを条件として残業代免除を認めていません。労働法は年々複雑になってきていますので、雇用者は弁護士に確認し相談することをおすすめします。


2016年7月号掲載