晩夏は土のエネルギーを放つ

晩夏は土のエネルギーを放つ

(左)陰陽五行で晩夏は〝土〟。この時期、土のエネルギーを持つ食材を積極的に献立に取り入れて

(右)秋の季語であるコスモスの語源は、ギリシャ語の「秩序」、「調和」。花言葉は、真心


 マクロビオティックの基本の陰陽五行とは陰陽思想と五行思想の2つが結びついて生まれたもので、宇宙の万物は陰と陽の2つのエネルギーによって互いを補い合う関係と言われています。そのなかで1年を春が木、夏が火、晩夏が土、秋が金、冬を水に分類しています。晩夏は、〝土(つち)〟エネルギーを持っているので、この時期は陰陽のものをバランス良く食し、土の臓器である胃・すい臓・脾臓を労うことで、身体だけではなく心を落ち着かせ心身を整えることができます。年々、世界中を不安にする出来事の増加に比例してストレスも向上しています。日頃から心配性の人は、この時期に土のエネルギーの食材を取り入れることで身体も心も癒されるので試してみてください。

 私が卵巣ガンになった時や、臨死体験をするほどの交通事故に遭って助かった時も、これからどうなってしまうのかと見えない先の心配ばかりをしていました。あの頃の私は、すべてが変化していくという生き方の基本が実際には感じ取れていなくて苦しみました。病気やケガの時に自分の将来のことを心配するのは誰しも当然ですが、当時は自分を責めて非難ばかりしていました。

 自分自身の強さも弱さも認めた上で、自分のことを心から心配する気持ちも大切です。その心配心を咎めたりしないで素直に受け止めるようになるには、時間と日々の努力が欠かせないのです。できることを精一杯やっている自分をわかってあげること、そして褒めてあげること。それには何十回、何百回、何千回も練習が必要でした。でも自分を信じて生きていけば、必ずまた健康になって生きていけると思えるようになりました。

時期に合わせた食事を取り入れて

時期に合わせた食事を取り入れて

(左)育て方が簡単なバジル。プランターで育ててみませんか?

(右)カルシウムやヨウ素、食物繊維を多く含むアラメ。味噌汁に入れたり佃煮にするのがおすすめ


 マクロビオティックの土のエネルギーの食事と考え方を取り入れて、この時期は全粒穀物、きび、ひえ、もち米などを玄米と一緒に炊いたり、ひよこ豆や甘くて丸い野菜のタマネギ、キャベツ、カボチャなどをふんだんに献立に組み込んでいく。海藻はアラメやシーパームなどが適しているでしょう。時期に合わせたマクロビオティックの食事と考え方が心の基盤を建て直していくのだと学んだことで、今の私は、こうして生かされているのです。

 今月のレシピは、うちの庭にたくさん育ったバジルの葉で作ったバジル・ペストソースと、そのペストソースで簡単に作れる、グルテンフリーのキヌアパスタです。ぜひ、自宅で試してみてください。

マクロビ・レシピ

収穫したてのバジルで晩夏料理を楽しみましょう

レシピ1:バジル・ペストソース

レシピ1:バジル・ペストソース
Photo by Sanae Suzuki / Seed Kitchen

今年はバジルがよくお庭のハーブガーデンで育ちました。一番美味しい季節にソースを作り置きしておきましょう。


材料(6〜8人分)

バジル
1カップ
パセリ
1/2カップ
にんにく(小さいもの)
6片
アーモンド(皮を剥いたもの)または、松の実
3/4カップ
レモン汁
レモン1/2個
オリーブオイル
1/2カップ
海塩
小さじ1

作り方

  1. バジルは、葉のみ使う(手で茎から外し、包丁は使わない)。香りを逃さないように、洗わないでタオルでさっと拭く。
  2. バジルとパセリをミキサーに先に入れて、アーモンド(皮を剥いたもの)か松の実を載せて、レモン汁を加えてミキサーのスイッチを入れる。ペースト状になるまでかける。
  3. 最後にオリーブオイルをミキサーに入れる。ミキサーのスイッチを入れ、完全になめらかに混ざり合いクリーム状になるまで3~4分かける。

ポイント
保存は冷蔵庫で10日くらい。 βカロチンが多く、ビタミンKも多く、Eも多めです。ビタミンEが老化防止の決定版といえます。ミネラルは、カルシウム、鉄分、マグネシウムなどが多く含まれるため、バジルは若さを保つ特効薬だと言えるでしょう!

レシピ2:バジルソースパスタ

レシピ2:バジルソースパスタ
Photo by Sanae Suzuki / Seed Kitchen

真夏が終わってもまだ暑い日が続いている時など、バジルソースで簡単に作れるパスタでリラックス。


材料(4人分)

パスタ(グルテンフリー)
340g (4人分)
海塩
小さじ1
パスタの茹で汁
大さじ6
オリーブオイル
大さじ2〜3
バジル・ペストソース
3/4カップ
海塩・粗びき黒コショウ(お好みで)
少々

作り方

  1. 鍋に3リットル(ショートパスタの時は2リットルでOK)の水を入れ、沸騰してから海塩を入れて、パスタを茹でる。
  2. 小さいコップに水を用意しておいて、袋の表示の1分くらい前になったら1本パスタを取り出して、コップの水につけて噛んでみる。堅さを確かめて、ちょっと堅いかなというくらいで引き上げる。
  3. パスタを引き上げる時にざるに上げてもよいが、その時はゆで汁をおたま2~3杯分取り分けておくことを忘れずに。
  4. ショートパスタは、ロングパスタよりも余熱で柔らかくなりにくいので、気持ち長めに茹でる。
  5. パスタが茹で上がったら、ボウルに茹で汁を加えて混ぜ、湯切りしたパスタを和える。ボウルにパスタを入れてオリーブオイルを手早くかけ、バジル・ペストソースをよく混ぜ(ソースがからみにくい時は、茹で汁を少しずつ足す)、好みで塩、粗びき黒コショウ少々で味を整える。
  6. 器に盛りソースをかけ、バジルの花を飾る。

ポイント
最近はグルテンが入ったパスタが食べられない人が増えています。このパスタはグルテンフリーのキヌア全粒穀物を使いました。バジルが美味しいので今回はシンプルでパスタとバジルソースだけにしていますが、タマネギや他の野菜、えのき茸などをソテーして入れても美味しいです。

マクロビオティック・カウンセラー Sanae Suzuki

Sanae Suzuki■レストラン『Seed Kitchen』オーナー。スタジオ『mugen』主宰。ガンや交通事故からマクロビオティックで回復し、食事による自然治療法を提唱する。マクロビのレシピとエッセイの著書『Love, Sanae』を英語出版。現在日本語版を執筆中
スタジオ mugen
Tel: 310-450-6383
時間: 10:00am〜5:00pm(火・水・木)
Web: www.seedkitchen.com


2016年9月号掲載